3.意思決定

意思決定に役に立ってこそ管理会計である。このほか、業績評価やコスト管理に用いたりする。
財務会計は、会社法などの会計ルールの知識が必要になるが、管理会計ではルールなどは一切無い。したがって、企業独自で自由に作成することができる。しかしながら、その反面管理会計は、意思決定のために用いるものであるため、何のために何が必要になるかを自ら考える必要がある。
また、AとBのどちらかというような、比較対象になるものがなければならず、このAとBのいずれかに決定するための判断の材料となるのが、管理会計である。

たとえば、ある洋菓子店で、ティータイムの時間帯は毎日のように、満席で店内に入れずにそのまま帰る客が10人いたとする。ここで考えるのが、客席を増やすことである。比較の対象となるのは、客席を増やした場合の利益と現在の利益ということになる。この場合、10人×ケーキセットの利益が毎日の利益に加算される。1セット800円の原価が300円とすると、客席を増やさなかった場合に比べ、1日あたり利益が5千円増えることになる。この店の営業日数は年間300日のとき、利益は年間150万円の増額となるが、改装費用が200万円の場合に、経営者は客席を増やすかどうかを判断し決定する。この一連の計算が管理会計であり、回収に400日を要する改装費用を支出するか否かの意思決定が経営戦略である。